2022/01/17

いま、J-REIT(日本版、不動産投資信託)が大幅に下落していますよね。先週ようやく反発しましたが、一回の反発でV字上昇は期待できず、日足の25日線or週足の1,700円で一度跳ね返され、ここから1,2カ月で底を形成した上で上昇すると私は考えています。月足は60カ月線or1,500円で反発されなければダブルトップ形成になってしまうかもしれないです。
ただ投資をする前に私はREITについては存在しか知らない完全なる素人なので、せっかくの機会ととらえて今の不動産業界がどうなっているかを勉強したうえで、REITに投資するかを検討してみました。
結論から申しますと、本を読み終えた先週時点で「買い」と判断し、既に打診買いをしてしまっています(笑)。
sponsored link
Contents
J-REITって何?
まずそもそもの疑問からです。餅屋である「一般社団法人 投資信託協会」さんの定義をお借りすると、J-REITとは下記になります。
J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。不動産に投資を行いますが、法律上、投資信託の仲間です。
私は「分配型のETF(上場投資信託)の不動産版」と解釈しました。頭に「J」がつくのは、REIT(Real Estate Investment Trust)はアメリカ生まれのため、「日本版」という意味を込めて「J」を付けたようです。
REITが無い時代に不動産に投資をする場合、ある程度のまとまった資金を必要としたのですが、REITの誕生によって少額資金で不動産に投資できるようになり、不動産投資への敷居が一気に下がりました。リアル不動産へと違ってレバレッジを効かせた投資はできないですが。。REITに投資すべきが実物に投資すべきかはまた別の機会に勉強してブログとしてまとめたいと思います。
今の不動産業界
J-REITはこんなもん!というのをなんとなく分かったところで、次に不動産業界がどうなっているかを本から勉強したいと思います。参考図書である『2025年東京不動産大暴落』は何気なく本屋で手に取った本ですが、リーマンショック前から今日の日本の不動産業界の状況をロジカルに説明しており、スーッと今までと現状を理解することができました。マイホーム購入を検討するうえでも大変勉強になった一冊です。
今の時代はインターネットの普及、テクノロジーの急速な進歩、そしてグローバル化によって先が読みにくく、何もかもが目まぐるしく変化しています。昨年流行っていたものが今年はもうなくなっている、なんてこともざらです。
そんな時代でも未来についてある程度高確率で読めることもあります。その1つが人口です。この本は人口をベースに経済・金融政策やマネーの動き、オリンピック等のイベントを加味した上で「あなたの家が半額になる」という結論を出しています。
この本の書評を書くわけではないので本の内容説明はここまでとしておいて、ここでは私がREITに投資する上で学んでおいてよかったことをピックアップしてみたいと思います。
不変の事実は”人口”
下記は第三次ベビーブームが起きない限り確実に訪れる未来です。
- 2025年、団塊世代が全て後期高齢者になる
- 2025年、東京都の人口が減少し始める
- 2030年、東京都の世帯数が減少に転じる
「世帯数=住宅需要数」と考えてもいいので、2030年以降東京でも空き家は増加していくと予想されます。既に現時点で世帯数が減少しているエリアの不動産価格は言わずもがなです。
一部の地域でバブルは始まっている
リーマンショック以降、欧米日の中央銀行が金融緩和を行ってマネタリーベースを拡大させており、お金がじゃぶじゃぶと市場に流れております。日本については金融緩和の頭に”異次元”がつくほどだり、マイナス金利も行ってほぼ強制的に銀行にお金を使わせようとしています。
しかし、物価がなかなか上昇せず、景気の見通しもよくならないなかで、企業は積極的な投資を行わず、銀行も融資する場所がなくなっています。しかし、投資先の国債は日銀によって買われ続けています。
そこで、投資先として浮上してきたのが不動産です。住宅ローン、投資用ローンの金利は過去に類を見ない低さである融資審査も緩くなっていると言われています。更に世界中の溢れているマネーも「日本の不動産はまだ安い」と考えられてがんがん流入してきおり、不動産価格は局地的に上昇しています(山手線の内側、東京湾岸、城南、武蔵小杉、みなとみらい等)。
バブルを育てるJ-REIT
銀行にはお金が余っているということもあり、REITは利回り3%代でも買ってしまっているようです。銀行にとっては格好の投資先となっています。理由はお金の余剰以外に、ローン金利が低いということがあります。もし金利が上がり始めたらどうなるのでしょうか。
異常な住宅供給数
追い打ちをかけているのは、相続税改悪です。控除額が減少したことにより、地主は土地として保有しておくよりアパートを建てたほうが節税になるということで、需要がない場所にもガンガン住宅が建てられています。
上昇し始めた金利
アメリカの金利上昇は始まっています。イギリスもECBも金利上昇の検討を開始する動きを開始しています。理論的には、金利が上がると不動産価格は下がります。
お金持ちの好きなエリアは底堅い
「腐っても山手線の内側」ということもあり、供給数が少なく長年不動産価格上昇しているようなエリアは価格が下がったらすぐ買われるため、大暴落が起こっても底が知れていると考えられます。
なぜいまJ-REITは下落しているのか
以上のように、ネガティブなことを考えようとすればいくらでも思いつけるぐらい、不動産業界は先行きは暗いです。いつか必ず平均への回帰は行われますので、一気に大量供給されたエリアから不動産価格の下落が始まると思われます。
さて、いつ暴落が来てもおかしくないような状況になっていることは分かりましたが、なぜREITはこんなにも下落しているのでしょうか。原因はそもそも過熱感があったというのもあると思いますが、日経の記事では下記のように書いてありました(6月のREIT、投信が3カ月連続売り越し 2017/7/13付)。
背景には金融庁が長期資産形成に適さないとして毎月分配型投信を批判し、販売自粛の動きが広がっていることがある。REIT投信は利回りの高さから毎月分配型が多く、その影響がREIT市場にあらわれている。
金融庁が悪さをしたようです。NISAを20年間に延ばしたりと、貯蓄から投資への促進を行っていますからね。買い場としか思えないですが。。。
今からREITを購入する際に気をつけたいこと
色々現状を知れましたので、今後の投資戦略を考えたいと思います。
投資の目的はあくまで資産形成で、手段は株式のスイングトレード以外はインカムゲイン狙いの投資です。REITもインカムゲイン狙いの投資になります。
ここで、Twitterの先輩である「投資カービィ」さんのツイートを引用。あくまで配当狙いなんですよね。債権と考えてもいいと。勉強になります。
では、どんな条件で投資候補を探せばいいか案を出してみたいと思います。
- 利回り高め(5%以上希望)
- 倒産リスクが低い(これから勉強かな、格付けとか)
- 時価総額1000億以上
- 首都圏を中心に投資している
- 住宅の比率は低め
- ホテル比率高め(海外からの日本への旅行者は増えると予想)
- 資産の分散状況(物件数多め)
色々書き出してみましが、結局買って運用してみたほうが勉強するんですよね。買い方は株式、投資信託と同様に、時間と銘柄を分散しながらコツコツ買っていきます。そして、「不動産投資情報ポータル」や本を読んでもっと勉強していきたいと思います。
ちなみに打診買いしたのは「8975 いちごオフィスリート投資法人」と「8963 インヴィンシブル投資法人」の2つです。