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シーゲル教授から学んだ長期株式投資の極意~①成長の罠に陥らずに長期的リターンを高める方法~

time 2018/10/22

シーゲル教授から学んだ長期株式投資の極意~①成長の罠に陥らずに長期的リターンを高める方法~

長期株式投資のベストプラクティスが書かれている本、ジェレミー・シーゲル教授の『株式投資の未来』、そして『株式投資』から学んだことを数回に分けて整理し、自分の血肉に変えていきたいと思います。

 

第1弾の今回は成長の罠と株式投資のリターンを最大化する原理についてです。

「成長の罠」の存在を知った時、ワクワクが止まりませんでした。寝る間を惜しんでひたすらページをめくりました。

自分の価値観や考え方を根底から180度ひっくり返すような本にはなかなか出会うことができません。

株式投資に関する本も10冊以上は読んできましたが、ようやく私の中にある常識をぶっ壊すような本に出会うことができました。

 

※シーゲル本まとめ記事です(随時更新中)↓

 

 

 

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成長の罠

私が全身に受けた稲妻の約半分を占めるのがこの「成長の罠」です。

株式投資の戦略で最も有名な戦略の1つが、投資先企業の将来の成長を見込んで投資する、グロース株投資かと思います。

私たちの生活に革命を起こし、将来の”普通”を作る企業へ投資することで、株主としてその成長の利益の一部を受ける。これが株式投資への醍醐味かと思っていました。

しかし、ここでシーゲル教授の本より引用

 

わたしはここで「成長の罠」という言葉を使い始めた。技術革新の先端を行き、経済成長を牽引する企業こそ、投資家に卓越するリターンをもたらすとの通念の間違いを説明するためだ。

 

バイ&ホールドの長期投資をするという前提にたった場合、高成長企業への投資は長期的に見て必ずしも投資家へのリターンには繋がらないとうことをシーゲル教授は述べています。

時代の先端を行くハイテク企業への投資を、「罠にかかっている」とまで述べています。

私は現在、時代を変えようとしているアマゾンやグーグルへ投資をしていますが、実は罠にかかっていたのか。。必死になって本をめくりました。

 

 

オールドエコノミーVSニューエコノミー

シーゲル教授は「成長の罠」について、実例を使って分かりやすく説明してくれました。

価値観をひっくり返すような提言を説明するときによく使われる手法、”二者択一”を使っての説明です。

 

持続的イノベーションか破壊的イノベーションか、金持ち父さんか貧乏父さんか。

価値観を180度ひっくり返すような内容が書かれている本は、大抵このような二者択一を迫りますよね(笑)。著者は「読者は絶対間違った方を選ぶだろうな」とニヤニヤしながら筆を走らせているんでしょうね。

 

 

さて、今回の二社択一ゲームですが、とても選ぶ側が有利のゲームとなっていました。

1950年から2003年の期間でトータルリターンの高い方の銘柄を選んでください、というものです。

ただし、投資手法はバイ&ホールド、1950年に買ったら2003年まで保有し続ける、配当は再投資するという前提です。

さらにさらに、1950年から2003年までの各銘柄の主要指標を見た上で投資判断を下してよい、という特別ルール付きです。

 

さて、肝心の銘柄についてですが、一つ目は時代を時めくハイテク銘柄「IBM」。1950年代はちょうどハイテクブームがさかんで「ニューエコノミー」なる単語が世間を賑わしていたようです。

もう一方の銘柄は、セクター成長率はマイナスで既に終わった感のある石油市場の「スタンダード・オイル・オブ・ニュージャージー(現エクソンモービル)」。

 

<IBMとスタンダード・オイルの主要指標比較(1950年~2003年)>

※ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』より

 

指標だけ見ると、全てにおいて優位に立っているIBMを選びたくなってしまいます。

しかし、1950年に1000ドル投資した場合に、2003年で得らえるリターンはスタンダード・オイルが126万ドル、IBMが96万ドルと、スタンダード・オイルの方がIBMより約31%もトータルリターンが高いのです。株価上昇率はIBMの方が高いのに、です。

 

<IBMとスタンダード・オイルのリターンの源泉(1950年~2003年)>

※ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』より

 

IBMを選んでしまったら、まさにシーゲル教授の言う「成長の罠」に引っかかってしまったということになります。成長率の高い企業に投資しても、企業の成長に比例して投資家がリターンを得られるかというとそうでもない、ということをこの二者択一ゲームから学ぶことができます。

 

 

投資家リターンの基本原則

このような結果になってしまったのでしょうか。そして、成長の罠に引っかからずに投資家のトータルリターンを最大化するにはどうすればよいのでしょうか。

主要指標全てで優位に立っていたIBMの方がリターンが少ないという結果になってしまった原因は大きく2つあります。そしてこの2つの原因が投資家のリターンを高める理由にもなります。

 

期待との格差

理由の1つは、投資家がIBMに期待しすぎたためでした。期待とは、その企業の増益率に対して行うものです。期待する増益率と実際の増益率にギャップが大きければ大きいほど、配当再投資を前提としたバイ&ホールド投資では下記のような悪循環に陥ります。

 

投資家の期待が大きいので株価が高い

配当再投資を通じて買える株数が少ない

保有株数が少ないので受け取れる配当が少ない

配当が少ないので配当再投資で買える株数がますます減る

 

つまり、期待でつり上がった割高な株高は将来の投資家リターンを押し下げるのです。

一方、スタンダード・オイルの場合は増益期待が控えめだったため株価は低く抑えられ、その分配当再投資で買える株数が多く、結果的に保有株数を当初の約15倍に増やすことができました。IBMは当初の約3倍までしか増えませんでした。

 

上記をふまえ、シーゲル教授は投資家リターンの基本原則の1つを下記のとおりに定めています。

 

株式の長期的なリターンは増益率そのものではなく、実際の増益率と投資家の期待との格差で決まる

 

保有銘柄の増益率そのものが高いか低いかは、投資家リターンには全く関係ありません。企業の短期的な成長率ばかりに目が行って肝心の長期投資のリターンに目が行かない。この状況を成長の罠に陥っている時に現れる兆候の1つだと述べられています。

 

そして。期待度を計るにはPER(株価収益率)が適切だと書かれています。

 

<IBMとスタンダード・オイルの平均株価収益率(1950年~2003年)>

※ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』より

 

同期間のS&P500の平均PER17.45倍なので、IBMは市場平均以上に期待されすぎていたことが見て取れます。一方、スタンダード・オイルは投資家によって期待されなさすぎで、割安な状態で推移し続けました。

高成長企業には楽観的になり、低成長企業には悲観的になってしまう状況も、成長の罠にかかっている時に起こる兆候と書かれています。

 

 

配当

長期的リターンを押し上げるもう1つの要因が配当です。こちらの方がより重要です。

スタンダード・オイルは株価が低かったため、配当利回りがIBMより高めでした。受け取れる配当がスタンダード・オイルの方が多かったのです。これは長期的なリターンに直接影響を与えます。

 

<IBMとスタンダード・オイルのリターンの源泉(1950年~2003年)>

※ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』より

 

そして、トータルリターンにあまり差がないのに、最終的なリターンに31%もの差が出た要因が配当再投資にあります。これが長期的な投資家のリターンを押し上げる最大の要因になります。

 

シーゲル教授は投資家リターンのもう一つ基本原則を下記の通りに述べています。

 

投資家リターンの基本原則は、株式が配当を生むとき、効果が倍増する

 

2つの基本原則を足し合わせると、配当再投資のプロセスがより強力になります。原則1で書いた悪循環を好循環に置き換え、加えて配当の概念も加味してみたいと思います。

 

投資家の期待が小さいので株価が低い

配当利回りが高まる

配当再投資を通じて購入する株数が多い

保有株数が多く、更に高利回りの時に買い増ししたため、受け取れる配当がより多い

配当が多いので配当再投資で買える株数がますます増える

 

スタンダード・オイルの場合、企業の利益が投資家の期待を上回ることが常でしたので、全てにおいて好循環が働きました。

一方、IBMは常に期待されていたため株価が高いので、配当利回りは低く、スタンダード・オイルに比べて受け取れる配当が少ないため、配当再投資で買える株数も少なくなるという負の循環が起こっていました。

結果として、株価が高いがために受け取れる配当が少ない、なので株数を積み増せないという成長の罠にかかっていたのです。

 

 

まとめ

シーゲル教授は下記のことを教えてくれました。

  • 企業の成長 ≠ 投資家リターン
  • 長期的リターンは実際の増益率と投資家の期待との格差で決まる
  • 長期的リターンは配当が多いと倍増する
  • 成長の罠を避けるには、PERを見る

 

シーゲル教授からの学びはまだまだたくさんありますが、1つずつじっくり整理して、自分の血肉にしていきたいと思います。

(ああ、配当再投資を軽視していた自分を殴りたい。「100万投資して年間3万しかもらえないのかよ。だったら、値上がり率10%狙った方がいいじゃん」とか考えていた自分を殴りたい。)

 

 

 

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ハギワラ

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ハギワラと申します。 都内在住で普通のサラリーマンをやっています。 子供のころからお金のことを考えるのが好きでした。 趣味は読書、サッカー。

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