2022/01/17

新型コロナの感染終息が見えない中、株式市場は引き続き絶賛暴落中ではありますが、長期投資家にとっては長期の累積リターンを高める絶好のチャンスが訪れてきています。
下記の記事でも書きましたが、株価の暴落は優良銘柄にとっては配当利回りを押し上げる機会を提供してくれるので、長期投資家にとっては絶好の買い場となります。
ただし、バーゲンセールだと言って中身を吟味しないまま買うのもよろしくないので、しっかり投資妙味があるか検討したいと思います。
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吟味用の基礎資料
3/23時点のデータです。持ち株11種と買い候補であるASMLのデータのみです。
データはdividend.com、bloomberg、ヤフーファイナンスから取得しました。
この情報をベースに投資妙味が妥当かどうか検討したいと思います。
連続増配年数が11年未満の銘柄は..
まず最初の足切り条件はやはり連続増配年数でしょうか。
少なくともリーマンショック時も減配せずに増配を継続できたかどうかはこの暴落時に買い増すかどうかの大きな判断基準となります。
できればインターネットバブル崩壊時も増配を継続できていることが理想です。
そう考えると連続増配年数が12年未満のアップル、シスコ、ビザといったハイテク系は一旦買い増し対象から除外でしょうか。フィリップモリスはアルトリア時代を含めれば50年近く増配中なので対象外です。
ただし、3社ともフリーキャッシュフローは潤沢でキャッシュリッチです。配当性向もそこまで高くないです。新型コロナの影響が業績にどのように出てくるかまだ見えませんが減配リスクは杞憂に終わるかも。
そして何よりセクターローテーションの視点に立つとハイテク系は今が買い場です。
特にこの3社は落ち込みは一時的だと想像できます。
強力なブランドを持つアップル、消費が戻れば自ずと復活するビザ、そしてテレワークや5Gの普及で必要不可欠なN/W機器を持つシスコ。
ビザのPERは高すぎですが、シスコは配当利回りが4%を越えてきておりかなり美味しそうです。
アップルはもう少しPERが下がって配当利回り2%ぐらいまで上がってくれれば理想ですかね。特にアップルはマイクロソフトのようにこれから配当貴族に変身していくかもしれませんし、今回の暴落で買っておきたい銘柄です。ただ、アップルは中国との関係が強く、ここがコロナ終息後にどう変わるかで判断が変わってきそうです。
悩ましい。
自己資本比率がマイナスなのは..
米国企業は借金してまで自社株買いや増配を続けていると言われており、そのような企業が今回の危機を乗り切れるのかはいささか不安ではあります。
保有銘柄のうち自己資本比率がマイナスなのがフィリップモリスとマクドナルドです。
ただ、この2社は言わずもがなの潤沢なフリーキャッシュフローを持っています。
このフリーキャッシュフローを錦の御旗にして借金なんかいつでも返せるから今の低金利のうちにたくさん借りておこうという考え方は理解できます。借金なんかいつでも返せるんだよと。
そして過去の幾度の危機の中でも増配し続けた経験もあるので、今回の危機も乗り越える可能性は高いのではと考えてしまいます。
だからこの2社は買っても問題無い気がします。自己資本比率がマイナスの他の企業は分かりません。
マクドナルドは外出規制やロックダウン(首都閉鎖、河野防衛大臣の言うとおりなんでわざわざ英語にするんだろう)で一時的に売上が下がるものの、長期的に見れば絶好の買い場となるでしょう。PERがまだ少し高いので様子見ではありますが。
ただ、フィリップモリスは買うのが少し怖いです。
新型肺炎にかかった人がタバコを吸うのかな?と考えてみると想像し難いところはあります。。むしろタバコを吸っている人ほど致死率が上がるのではと想像してしまいます。タバコ嫌いだからこの想像はイマイチかな?統計を取るのは難しいかもしませんが。。
仮にこの想像が現実になるならば、タバコを吸う人が新型コロナ蔓延前と同じ人数に戻る可能性は低く、売上個数減を値上げでカバーできるかどうかが焦点となってきます。
高配当低PERで大変魅力的ですが決算発表を見てみないことにはなんとも言えないですね。
配当性向が高すぎる..
フィリップ・モリスとコカ・コーラは配当性向が高すぎるので減益によって減配リスクが高まっているかもしれません。
でもこの2社は株主ファーストであり、長年増配をしてきたという自負もあると思いますので、資金調達等あらゆる手段を駆使して配当の原資にするかもしれません。
コカコーラについてはイベントの中止や飲食店の営業停止等でコロナ蔓延中は売上減が否めませんが、コロナ蔓延後に元通りに戻れない要因がそこまでないのではと思うので一時的に落ちるこのタイミングがチャンスなのではと考えています。配当利回りとPERも申し分ないですし。
比較的安牌なのは..
マイクロソフトとP&Gが一番安牌かなと思っています。私の保有銘柄の中で含み益を保っているのもこの2つです。PERがあまり下がっていないのもこの2つですが。。
マイクロソフトについては、企業のシステムやグループウェアをいきなり止めるなんてことはしないのでクラウド関係は安泰かと。PCの売り上げは減ると思いますが、織り込まれているかなと。
P&Gはザ・生活費需品。安心して保有できます。この際含み損になってもらって買い増したかったですが。
ベライゾンも心配していません。スマホを使わない人はいなくならないでしょうし、
ヘルスケアは一見よさそうに見えますが、医療機関のキャパをすべてコロナ関連に当てられてしまうとメドトロニックのような医療機器メーカーはきついかも?と想像してしまいます。
医薬品の売上はそこまで減らないのかな?素人の想像です。
ただ、メドトロニックもジョンソン・エンド・ジョンソンも連続増配中です。配当利回り的にはとても美味しそうなのでももう少しPERが下がって欲しいところです。
まとめ
新型コロナによってビジネス上の構造的な変化が起きない企業は、一時的な減益=絶好の買い場とみなしてよいと私は考えています。
今回のコロナショックの影響はグローバルサプライチェーンの分断と需要低迷ですが、コロナショック後も尾を引いてきそうなのはやはり「脱中国」でしょうか。
隠蔽体質の中国が今回の騒動で各国からの信頼を失うのは必須です。欧米人からの差別も強くなりそう。。
保有銘柄の売上高の中国比率やサプライチェーンを調べたことはないですが、尾を引く可能性あるのはやはりアップルかもしれません。
フィリップモリスも若干怖い。この2社以外は一時的な減益かなと思っています。楽観視しすぎかな。
と、色々想像してきましたが、結局各社の決算を見てみないことには安心して買いには動けないですね。
一時的ではあるものの業績悪化は確実です。今の暴落が何処まで業績悪化を織り込んでいるのが分かりませんので、決算発表を受けてPERの修正が行われてようやく割安かどうかを判断できるのでしょう。今のPERだと高い企業が多いです。
コロナの感染拡大次第では1-3月の決算だけ見ても判断つかず、4‐6月の決算も見てみないと底が分からないかも。そうなると大底は7~8月?
リーマンショックが下落して半年間で底打ちということなので、2月末に感染が始まったと考えると8月底は結構妥当なラインかもしれません。
そして、本日3/24に東京オリンピックの1年延期が発表されました。このオリンピックは人類がコロナに打ち勝ったことを証明する大会になるのであれば、今年の株価低迷は最高の仕込み時なのかもしれません。
結局この相場で私にできることはしっかり資金管理しつつ、定期的に買っていくことだけのようです。