2021/02/26

2018年5月20日時点のお話ですが、日経平均株価の上昇が止まりません。NYダウが方向感が無い中日経平均はコツコツと上昇し続けています。
市場の参加者としては、どこまで上昇し続けるのかなあ、2月頭のような暴落が来るのかなあ、と不安を頂きながらもバブルは弾けるまで分からないということでドキドキしんがらロングポジションを保有している人もいれば、「さすがにバブル、上がりすぎ」ということでショートポジションを取って担がれている人もいると思います。
どちらのポジションの方にも共通して言えることは、「天井はいつつけるのか?」という疑問を持っていることに尽きると思います。よって、今回は簡単ではありますが、過去に起こったこのような上昇を調べてそれがどのような結末で天井を付けたのか勉強したいと思います。
<日経平均株価 日足チャート 17年11月~18年5月>
直近で記憶に残っているのは、やはり2017年下期の連騰だと思います。私も株を始めて1年数カ月が経ったころで2016年の大きな波を形成する日経平均株価にもまれた後の出来事したので、「こんなに上昇し続けるのかよ!!」と悔しがったものです。
そのチャートが下図になります。期間は2017年8月16日から11月末までです。北朝鮮がミサイルをバンバン発射していた時期から年末にかけての上昇です。実に2カ月以上も大きく5日線を割ることなく上昇し続けました。安値の19,239円から高値の23,382円までの約4,000円の上昇です。なんじゃそりゃ。
<日経平均株価 日足チャート 17年8月~17年11月>
この上昇のハイライトは下記です。
①北朝鮮のミサイル発射に市場が慣れたためショートカバーによる上昇
②衆院の解散報道を受けて上昇
③衆議院選挙の結果を受けて上昇
④オプション・先物ミニのSQ清算日前のコールの急踏み上げからのアルゴ作動(?)、個人の損切り買戻し
この上昇と根底として世界経済自体が順調であるのに加え、日本企業の好業績・割安感(PER15倍台、米国株の20倍大に比べて割安)を受けて外国人を中心に上値を買っていったということもありました。
更に、アルゴリズム取引の台頭により、より一方方向へ動きやすかったといのもあります。
また、個人投資家の思惑も上昇の要因だったと思います。「下げそうだと思ってる時に暴落は起きない」という格言(?)があるように、需給的に考えてみると、「下げるだろう」と思ってショートしてる人がいる限り、買い手と売り手が均衡はしていませんが存在するということです。暴落とは売り手がほぼいないときに起こる、つまり市場参加者全員が安心した時にやってくる、ショートしていた個人投資家が買いに転じた時に起こると言えます。それが④の乱高下だったのでしょう。
またこの一連の上昇のほとんどが一日でドカンと上げる、または夜間に大幅上昇して日中の時間帯はヨコヨコまたは寄り天という展開が多く、個人はなかなかロングで入れなかっというのもあると思います。
さて、全員がロングに移ったことは何を見て確認すればよいのでしょうか。それは出来高を見なくてはいけないのかもしれません。出来高の伴った上昇下落はそれまでの流れを変える威力を持っています。
ということは今起こっている上昇トレンドも、個人の売りが終わり、出来高を伴った上昇が発生するまでは、楽観視していてよいのかしれません。それが起こる前にビビッて撤退するかもしれませんが笑。